◆布の水通しについて
布はものによって、水に塗らすと縮む性質があります。
なので人間用の洋服では、洗濯後に縮んだりゆがんだりを防ぐため、
一定時間水につける作業が必要です。
その作業のことを「水通し」というのですが、
今回は人形の服のことなので、水通しが必ず必要かはその人によります。
また、水通しは色落ちする布の色を抜く作業にもなるので、
デニムは色移りなどを考えるとやったほうがいいかなと思います。
やり方はひとそれぞれというか、いろんな方法があるので
本格的にやりたい方はググってもらえたらと思いますが、
一番手っ取り早い方法は普通に「洗濯」してしまうことです。
(洗剤はおしゃれ着用があればそれで、なければ水だけでかまいません)
他の布に色が移る可能性があるので、その布だけで洗うことをおススメします。
◆裁断について
![](https://yumezinozomu.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_7432-rotated.jpg)
![](https://yumezinozomu.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_7436.jpg)
![](https://yumezinozomu.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_7298-rotated.jpg)
まず型紙を切り出します。
周囲の一番外側の線を切ってください。
切り終わったら、一番左の写真のように半円の二重丸が付いている型紙があるので、
それは2枚目以降のようにテープで同じもの同士で貼って繋げてください。
![](https://yumezinozomu.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_7444.jpg)
つぎに裁断していきますが、
型紙をよく見ると矢印が書かれていると思います。
これは布地の縦方向を示しています。
布にはどの布も縦と横があり、伸び率が違うので
縦横ばらばらに裁断したり、斜めにしたりすると歪む原因になり、
無駄に縫製の難易度が上がります。
(特に斜め)
そのため普通は布の縦と横を把握し、それに矢印を合わせて裁断するんですが
百均の布は大きな布を細かく切って販売されているので、
縦方向を判断する耳(生地のほつれない部分)がないことが多く、
縦と横を判断できません。
なので勝手に「この方向を縦とする!!」と決めて
写真のように矢印の方向をすべて合わせて裁断してください。
手芸店で買った布は縦と横が分かりますので、
申し訳ないのですがご自身でググって裁断してみてください。
なお、当方の型紙は必ず生地の表(おもて)面に置いて裁断してください。
ただ無地の生地などどちらが表か分からないものがあります。
見分け方があるといえばあるのですが、間違ったところで特に支障はないので
この場合はこっちを表にしよ、と決めて裁断してもらって構いません。
※デニムパーカーについて
![](https://yumezinozomu.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_7605.jpg)
![](https://yumezinozomu.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_7299-rotated.jpg)
![](https://yumezinozomu.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_7301-rotated.jpg)
上記の画像を見てわかる通り、
袖、フード、ポケットはあえて裏で裁断しています。
こうすることにより、2色で作ったように見えますので
サンプルと同じように製作されたい方は是非試してみてください。
※バイカラーのパーカーについて
![](https://yumezinozomu.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_7603-1.jpg)
![](https://yumezinozomu.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_7604-1.jpg)
画像のように左右で色を分けたパーカーを作る場合、
型紙の改造が必要です。
![](https://yumezinozomu.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_7451-rotated.jpg)
改造方法は簡単で、パーカーの後ろの型紙を画像の赤線のように
二重の半円を消し、5ミリずつ伸ばしてください。
この状態で型紙をカットし、
左右それぞれ、布の色を変えて裁断すれば大丈夫です。
※靴下について
薄手のニット生地で製作する場合の、裁断のコツは下記の記事を参照してください。
https://ameblo.jp/hakuginnotsuki/entry-12613949509.html
※ギンガムチェックなど場所により柄を斜めに使いたい場合
![](https://yumezinozomu.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_7581-rotated.jpg)
上記では斜めに使うと難易度が上がると記載しましたが、
「ここは絶対模様を斜めにしたい」という場合はパーツにより斜めに裁断しても大丈夫です。
ただ斜めは「バイアス」といって本当に伸びるので
縫い合わせるときに長さが合わなくなる可能性があります。
頭に入れて作業されてください。
◆縫い代線の書き方
![](https://yumezinozomu.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_7445.jpg)
![](https://yumezinozomu.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_7446-rotated.jpg)
![](https://yumezinozomu.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_7453-rotated.jpg)
つぎにに縫い代線の書き方です。
アイロンで消えないタイプのチャコペンを使い、
型紙通りに「生地の裏」に記載します。
幅が違う部位もあるので定規で計って書いてください。
この時、型紙の中央の線は全部書かず、
写真のように上下にちょっとだけ書くようにしてください。
(もし記載した場合でも消えるチャコペンを使用している、または表に透けていないなら問題ありません)
記載する際に気づくと思いますが
裏に書くので型紙と方向が反転します。
かなり注意して書いてください。
(意味が分からなければ上記の画像を見てください。型紙と布をあえて並べておいてます)
※注意※
水で消えるタイプのチャコペンの場合、次の工程のほつれ止め塗りで消えてしまう可能性があります。
この場合は工程を逆にして、「ほつれ止めを塗った後に、縫い代線を記載」してください!!
![](https://yumezinozomu.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_7391.jpg)
靴下の素材がチュール生地の場合は下になにかいらない紙か布を敷いて
縫い代線を書いてください。
![](https://yumezinozomu.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_7447-rotated.jpg)
すべてに縫い代線を書き終わったら、
ほつれ止めを塗ります(チュール素材は塗らなくて大丈夫です)
上記画像のようにいらない布などに裁断した布を並べ、
布の周囲に塗っていきます。
その日の天候や気温によりますが、
5~10分程度で乾くと思います。
急いで作業をしたいばっかりにアイロンで乾かしたくなりますが、
白くなってしまうのでやめてください(何回かやった)
以上、「水通し・裁断・縫い代線について」でした。